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『渇き』
[感想 -COMMENT-]

映画「渇き」観ました。
ユナイテッドシネマで鑑賞。韓国映画です。

最近の映画ではバンパイア物がちょっとしたブームなような気がしなくもないですが、ハリウッドの子供向けファンタジーとは真逆の大人向けバンパイア映画でした。

現実にちょっと絶望したカトリックの神父さん・サンヒョンが、謎のウイルスの実験に志願して、生き返ったらバンパイアになっていたという話です。

生き返った神父さんは、幼馴染のガンウ(夫)とテジュ(妻)とその姑の一家に招かれ、テジュに惚れてしまいます。

テジュもマザコン夫と息子を溺愛する姑に嫌気がさしていて、そこへやって来た幼馴染の神父に惚れるのですが、現在の生活から抜け出すだけの度胸を持ち合わせている訳では無く、夜中に夢遊病を偽って裸足で外に駆け出していく位しか出来ません。

しかし、そんな生活がやがて変わっていくのです。
という出だしです。

ストーリーは割とオーソドックスなバンパイアですが、その分演出は過激でR−15+です。
この映画はとにかく、登場人物たちが徐々に狂っていく様子が素晴らしいです。
特に、テジュさん役のキム・オクビンが凄い熱演で、テジュさんのだけでこの映画を見たかいがあったという感じです。
サンヒョン神父は冒頭の懺悔シーンで、自殺はキリスト教の教えで最大の罪であり、地獄に落ちる行為なんだと教えているのですが、バンパイアとなった後、自殺願望の人から血を分けてもらったり、皮肉的といえる展開がこの映画全体のメッセージだったりします。



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