M o v i e
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映画『ソーシャルネットワーク』観てきました。 この映画は「Facebook」というSNSサイトを作ったマーク・ザッカーバーグの話です。 Facebookといえば、今も世界中で会員を増やしているコミュニティーサイトであり、2003年に出来てからまだ数年しかたっていないのにもう映画になったんですね。 まだ出来て数年でありながら今や世界で知らぬものはいない大企業のCEOの話という事で、どこまで現実に即しているかは分かりませんが、さすがはデビッド・フィンチャー監督、纏め方がうまいです。 話はエリカという女性とマークとの会話から始まり、時間軸が入れ変わりながら徐々に話の内容が分かっていくという、「パルプ・フィクション」形式です。 そして、はじめの方のエリカとマークの会話の中に、後半に繋がる伏線が片っ端から含まれているのです。 マークの行動などが時々不可解でも、エリカとの会話を思い出せば理解できるようになっていて、あくまで主軸はエリカとマークの関係性なのだという構図になることで映画として成立させています。 そしてラスト、某所での新人弁護士との会話の場面が秀逸です。 この場面はキリスト教的なメタファーになっていて、この場所がラストの場面だけ教会のような雰囲気で、あの新人弁護士はさながらシスターのように、もしくは神父のようにマークにある事を告げます。 そしてそこの場所でPCに向かってマークがまさに祈るかのように贖罪するかのようにある行動をとって終わるのです・・・ あまり宗教と関係のないテーマの映画でしたが最後だけすごくキリスト教的な感じになっていて、おそらく偶然ではなく、わざとこういう見せ方をする事によって関係者から文句をいわれないようにしつつも記憶に残るラストシーンを作り上げている気がします。 こういう演出の仕方はいかにもデビットフィンチャーらしいです。 それと、劇中のマークの雰囲気は現実の彼とは違うらしいですが、劇中のマークの姿を見ていて思い出したのは、「エイリアン3」のメイキングで観た、デビッド・フィンチャー監督そのものです。 「エイリアン3」のメイキングでの、ちょっと暗い雰囲気のフィンチャー監督の雰囲気や、トラブル続きで完成が危ぶまれていたり、その後世界的に有名な監督になっていったりするのは、どこかマークと重なるモノがある気がするのですが、監督自身のかつての体験をこの映画のマークに重ねているのではないかと思います。 それにしても、ナプスターの作者がこんな所で出てくるとは思いませんでした。 |