M o v i e
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映画『ヒアアフター』観ました。 マットデイモンが若いのに隠居した霊能力者を演じ、ブライス・ダラス・ハワードと出合ったり子供がやってきたりする話で、クリント・イーストウッド監督の映画です。 冒頭のセシル・ドゥ・フランスが津波に合う件はなかなか迫力がありましたが、そのあとは地味に話が展開していく映画でした。 主人公が霊能力を持つ映画を観ると「シックスセンス」とか「トゥルーコーリング」とか、後半であっと驚く展開を見せたり捕まらなかった犯人を捕まえたりしそうな気がしますが、今回の主人公ジョージはそんな事はせず、工場で働いて寝る前にチャールズ・ディケンズ小説の朗読を聞くのが楽しみで、たまに料理教室で出合った女性と恋をしたりするような男です。 まるで村上春樹小説の主人公のような生活ぶり。 この前の「ノルウェイの森」より「ヒアアフター」の方がハルキイズムな気がします。 『英国王のスピーチ』 イギリスの王族ヨーク公アルバート王子(バーティー)と、吃音症の治療士ライオネル・ローグとの話です。 アルバート王子がイギリス王ジョージ6世となり演説に至るまでの話を描いた史実映画で、アカデミー作品賞を撮った作品でした。 流石アカデミーを獲っただけあって、脚本も演技も映像の撮り方も素晴らしいですが、たとえ賞を取れなくても後世に残っていく映画だと思います。 バーティーが個人的な病気を克服してスピーチを行い、世界が戦争になっていく中で、この演説の成否が国家の命運に関わる運命になっていく展開に魅せられました。 「日本のいちばん長い日」という、終戦の時の玉音放送が出来るかどうかという、岡本喜八の名作映画がありますが、こちらは英国のいちばん長い日といったところでしょうか。 |