M o v i e
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「ブラックスワン」 ナタリー・ポートマン主演のバレエ映画です。 最初の方の日常のシーンからなんとなくホラー映画的な感じがしていて、効果音に鳥の羽ばたきとか鳴き声のような音を微妙に混ぜていたり、電車でバレエスタジオに向かうシーンが、リングで別荘に向かう時のような音の使い方をしていたり、不気味な雰囲気を醸し出していて、なんかホラー映画みたいな感じがします。 また、鏡張りの部屋の中を手持ちカメラでぐるぐる回しながら撮影してるのにぜんぜんカメラマン写り込んだりがない(当たり前だけど)とか、たまにナタリーの肌が鳥肌になったりと、普通のシーンでも手の込んだ感じです。 やがて主人公がメンヘラーだという事が分かってきて、ホラーな演出の意味が分かってきます。 また、一見優しそうな母親ですが、それでいてどこかの自己中な態度が主人公のストレスになっていて、また、バレエの主演という大役に抜擢された事でのストレスと相まって、統合失調症の症状が悪化していくようです。 この展開、今敏監督のアニメ映画「パーフェクトブルー」を思い出します。 wikiによるとダーレン・アロノフスキー監督と今敏監督とは接点があるようで、影響を受けている可能性はあるようです。 村上龍の「トパーズ」とかにも似ていますがこちらの方は接点があるかは不明です。 後半、主人公の分裂病が悪化しているので実際に画面に映っているシーンでも現実か主人公の妄想なのかが分からない感じです。 手持ちカメラで撮影している演出は、主人公が見ている物ををそのまま観客にも見せて、疑似体験させたいという狙いに感じます。 なので、後半で主人公が見る衝撃的な映像は半分くらい妄想で実際のところはよくわからないという・・・結局天才と狂気とは紙一重なのか、という事か?と自分を納得させてみました。。 |